人財育成の極意3|教えない
育成の極意は『教えない』
育成のポイント
『自分のことを知る』
『相手に興味を持つ』
この次にやるべきことが『教えない』ということです。
これでは育成にならないじゃん!と思うかもしれませんがそれは固定観念です。
そもそも「教える」ってなんでしょう?
例えば料理人を育成するために包丁の握り方を教えるとします。
実はこれ、人によってバラバラなんです。
立ち方、立つ位置、足の位置、足の向き、包丁のどの部位をどのように握るのか。
それはなぜそうした方がいいのか。
自分が教わってきたことしか人は伝えることができないし体格や考え方によっても変わります。
だけど、いざ教えようとした時に自分の経験値・価値観の中のものが絶対的に正解として伝えますよね。
そして、それができないと
「お前はダメだ!」
「何度言ったら分かる!」
と怒りが込み上げてきてしまう。
もうこの時点で育成ではなくなっています。
「教えない」ポイント3選とは?
1. ルールを伝えること
特に危険なこと、人に危害を与えてしまうことなど
「やってはいけないこと」
をルールとして共有することです。
例えば、シンクの中に包丁を入れておくことは禁止。
なぜなら、次にシンクを使う人が包丁に気づかずに怪我をする可能性があるから。
このように、やってはいけないことはルールとして理由も含めて共有すること。
2. ヒントを与えること
「こうやったらこうなる」
「なぜならこうだから」
「もうちょっとこうするともっと良くなるよ」
というように、理由を明確にした上でよりよくなる方法をヒントとして与えることがとても有効です。
結局は、本人が心で納得して行動を変えない限りは身につくことはありません。
だからこそ、ヒントを与えながら本人の向上心に火をつけてあげるそんなイメージです。
さらには、やってみせることも大事なんですが、それを強要しないことも大切です。
本人がやってみたい!
と思うのならやらせること。
興味を示さないのであれば、そこまで意識が追いついていないか、そもそもその器がないということです。
「器がない」
というのは否定的な意味ではなくて、その発想がないから受け取ることができないということです。
それを無理やりやらせても、ネガティブになるだけなので逆効果になります。
3. 店舗・会社の「信念・理念」と本人の「メリット」の合致
これは少し難易度が高いのですが、
例えば本人が「褒められること」がメリットだとして信念がお客様ファーストだとした時に、
ご来店された妊婦のお客様に対して冷房が効いてるから膝掛けを持っていって
「お腹が冷えないようにこちらをご利用ください」
ってやってきてごらん、と指示を出してあげます。
お客様からは喜んでもらえるし、トレーニーはお客様からお礼を言われて本人のメリットを満たすことができる。
こんなイメージです。
すると、次回からは同じようなケースで、その子は自ら進んでやるようになりお客様からの店舗への評価が上がっていく。
これが育成の本質です。
どうですか?
イメージできましたか?
これができている店舗や会社は必ず伸びます。
もし、まだイメージできないのであれば何度も読み直してくださいね!
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